海外正規品のお店は主にオンラインショッピングですが、実際に見たことがある方はその値段の安さに驚くと思います。
ガット代込みで1000円程度で収まるものあります。
一方で店舗を持つテニスショップはガットと工賃を込みにするとガットによっては5000円を超えることもあります。
なぜ、こんなに価格差が起きるのか。
それについて書きたいと思います。
海外正規品を扱っているお店は一日にラケットが何十本も出ます。
実は海外正規品の仕入れ値は国内の代理店も把握していて
ピュアドライブやピュアアエロなどの人気ラケットは一本売れても1000~1500円くらいの利益になっています。
ウィルソンのラケットは意外と利益があって2500~3500円ほどあります。
まぁつまるところ薄利多売で利益は少ないけど数がでるんですね。
一日に20本売れているお店でガット張りを頼む人が13人いたとして
そのお店の一日の利益は3万円~5万円程度でしょうか。
ガット張りに一本20分くらいで人を雇ってやらせて梱包発送含めて9時間もあれば一人で終わると思います。
一日の人件費は1万円程度。
なので手元に2万円~3万円ほど残ります。
ちなみにガットはルキシロンは卸値価格が高いですが、ほかのメーカーで例えば
めちゃくちゃ人気のあるRPMブラストなどは一本あたりのガット代は500円程度です。
なので1400円の値段で張っても十分に利益が残るのです。
安いガットならそれこそ300円で済むものもあります。
この残るというのが大事で、毎日の売り上げの目安が立つ場合は薄利でもさらに売り上げを伸ばそうとして
他のお店よりも安い価格で行おうとします。
だから、ガット張りの価格も異常に安くなっています。
最悪ガットの利益がなくてもフレームをより多く売って利益を出そう。
これが海外正規品のお店のガット張りの安さの秘密です。
その分人を大事にしていないので、ガット張りの質はかなり低レベルになります。
これは知っている人は皆知っているいる周知の事実ですね。
一方で海外正規品のお店以外の店舗のテニスショップは
ラケットが全然売れません。
これは海外正規品のテニスショップができてから特に顕著です。
みんなネットで買い物をするようになってきましたので、フレームが売れません。
もう、フレームをおかずにガット張りのみのお店も多くなっているほどです。
なのでガット張りでしっかり利益をとらないと食べていけないのです。
ちなみに日本の卸値は大体定価の半分くらいです。
なので定価が3000円ほどのRPMブラストならば人張り1500円ほどです。
実際は仕入れ数を多くしたりロールからとったりしてもっと安く済んでいます。
これに張り代を1000円~1500円とっています。
なので1張りの利益は2500円~3000円ほどですね。
で、私の知人のテニスショップは一日平均で8本ほど張り替えが来ています。
なので大体一日に2万円ほど利益があります。
海外正規品、国内正規品どちらも倉庫もしくは店舗費用や電気代などの経費が利益からひかれます。
大きな店舗では一日に30本、50本と張り替えが来ていますが、その分人件費もかさみます。
海外正規品のガット張りの値段が安いのはたくさんの商品が出るからできるサービスということです。
店舗を構えている国内正規のお店は出る数が少ない分一つ当たりの利益をとらないと食べていけない。
しかし、値段は張りますがガット張りに関しては店舗をかまえているお店の方がかなり優れていると思います。
まず、ネットのように顔を合わせない商売よりも店舗はお客さんと張人が直に接しますので適当なサービスでは経営できません。
海外正規のような安い値段で勝負することができないので張りの技術を磨きます。
実際に技術差は天と地ほどの差があります。
一見安いように思える海外正規品のガット張りですが
ガットの持ちなどをかんがえるとトータルして店舗を構えているお店の方がかえって安く済むというのが私の考えです。
皆さんのお財布事情によるところの話ですが、ラケットは海外正規品のお店。
ガット張りは店舗。
これが一番賢いと思います。
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